明日は終戦記念日ですね。
毎年暑い夏が来ると子供の頃、「戦争について学ぶ旅」として、日本人・中国人・韓国人等、様々な国々の人と共にグループを組んで夏休みに沖縄・長崎を旅したことを思い出します。 滞在は沖縄がほとんどで各地を見学しながら沖縄戦について調査を続けている方のお話を伺ったり、ひめゆりの塔の生存者の方の体験談を伺ったりしました。 帰り道の8月9日には、長崎の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列し、被爆者の方のお話を直接伺い、原爆資料館にも足を運びました。 大人になった今でもお話のほとんどを覚えていますが、実際に被爆経験者の方のお話を伺いながら、今こんなにも穏やかで美しい町で、昔本当にこんな悲惨なことが起こったのかと信じられない思いでした。今、自分がこうして立っている場所にも、とてつもなく辛く苦しい思いをして命を落としていった人々がいたのだろうと思うと、足がすくみ悲しみや恐ろしさで胸が苦しくなったことを覚えています。実際のお話や資料はやはり衝撃的で、正直に言って恐ろしくて幾日も幾日も眠れない夜を過ごしたことを思い出します。 「辛いから、怖いから見たくない。」そう思う方もいらっしゃるかもしれませんが、世界で唯一の被爆国である日本人ならば、せめて1度は目を背けず、広島や長崎で昔何が起こったのか知るべきだと、今も感じています。 昨日やっと、以前から観たいと思っていた映画をDVDで観ることができました。 井上ひさしの同名戯曲を映画化した「父と暮せば」です。 この作品は原爆投下から3年後の広島が舞台。原爆で生き残ったことに罪を感じ、幸せになることをかたくなに拒む娘のもとに、原爆で亡くなった父が亡霊となって現れます。 原爆により亡くなった人も、そして生き残った人も、心と体に大きな傷を背負い生きなければならなかったのだとこの作品を観て感じました。 まだご覧になっていない方がいらっしゃると思うので、ラストは伏せておきますね。 登場人物はたったの3人。父親役に原田芳雄、娘役に宮沢りえが名演を見せています。 教科書にはおそらく載っていない原爆投下後の悲惨さをこの作品を通して少しでも知ることが出来るのではないでしょうか。 機会がありましたら、是非ご覧になってください。 映画「父と暮せば」公式サイトです。 http://www.pal-ep.com/father/index.html
by heartstrings-bear
| 2007-08-14 13:09
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